Aurora blog

バイオインフォ・バイオテクノロジーにまつわる情報

2022-01-01から1年間の記事一覧

Pyroでベイズモデリング①:基本の確認

Pyro PyroはUberが作った確率的プログラミングのためのPythonライブラリ。PyTorchをベースにしており、PyTorchで実装したニューラルネットを組み込んだ深層生成モデルの開発ができる。最近、シングルセルデータやマルチオミクスデータを対象とした深層生成モ…

シングルセル解析⑧: 細胞の運命を確率的に推定する (Plantir, CellRank)

問題設計 CellRankは、Fabian TheisとDana Pe'erのグループから最近報告された、シングルセルデータから細胞が将来的に辿る状態遷移の可能性を確率的に求める手法。「細胞Aは細胞Bよりも細胞Cへと辿り着く可能性が高い」といった推定ができる。 www.nature.c…

Context-specific metabolic modelingについて

Context-specific metabolic modeling Context-specific metabolic modelingとは、トランスクリプトーム・プロテオーム等の発現情報を用いて、Recon3DやHuman1等の全代謝反応を含むGenome-scale metabolic model (GEMs)から、解析対象 (e.g. 特定の細胞、組…

マイクロバイオーム解析④:COBRApyで細菌の代謝をモデリングする(2)

2細菌が同じ環境にいるときの代謝を推定する 前回の記事の続き。2種類の細菌が同じ環境にいるときに、Cooperative/Competitiveな関係になるのか、どのように代謝物を交換するのか、といった細菌間相互作用をCOBRApyを使ったFBA (Flux Balance Analysis)で推…

マイクロバイオーム解析④:COBRApyで細菌の代謝をモデリングする

COBRApy 以前の記事で触れたFlux balance analysis (FBA) にはMATLAB用のパッケージCOBRAが使われている論文が多い。筆者の解析環境にはMATLABはインストールされていないので*1、COBRAの機能をPythonで使えるようにしたパッケージCOBRApyを使おうと思うが、…